『バーバー吉野』

観たかったので、念願かなって嬉しい。
at渋谷ユーロスペース
前行ったシブヤ・シネマ・ソサエティに負けず劣らず
小規模な劇場。
天井が低いから余計にそんな印象。
19:からの回、それでも入りは半分くらい。


内容は大体期待していた通りのものだったが、
予想以上にすんげえ面白かった。
レトロな雰囲気の田舎町、秘密基地、異性への好奇心、
自意識の芽生え…扱っているものはコテコテの
群像映画の素材なんだけど…。
町ぐるみの同じ髪型、というビジュアル的にも
笑えるモチーフ、時たま顔を出す、やりすぎ!と思える位の
ファンタジックな演出が独特の雰囲気を醸している。
そして、もたいまさこ演じる「吉野のオバチャン」の強烈な
キャラクター…いいなあ。
「髪型気にするなんて10年早いんだよ!
 いっちょまえの大人になってからにしなー!!」
か、かっこいい。
きっと痺れた方も多いことでしょう。
オバチャンの強烈な個性ゆえか、実にリアルに
小学生の視線に入り込めます。
湿ったノスタルジーなんて感じさせない。
郷愁なんか割り込む隙もなく、鮮烈に当時が生々しく
眼前に現れる映画。
すごい!面白い!最高。