うむむ、滞ってしまいますた。
先日は初大仕事を任され奮闘中の加治郎さんと
上野でまったりしますた。


夕闇迫る上野公園で、近頃大増量中のホームレスを
遠巻きに眺めつつ、缶ビールを戴きました。
って、厭な文面だな。
近頃は上野公園内のみならず、その周辺の
アーケード、ガード下など屋根のあるところには
必ずと言って良いほど新聞紙を敷いた御仁がいらして、
日本の福祉態勢の詰めの甘さを憂慮せずには
いられませぬ。
嘘。俺根本的に考え方右翼だけど。


しかし、パッと見非常にきちんとした身なりをしている
おじさまが足元に新聞紙を敷いているというのは、
一体なんなのだろう。
リストラされたけど家族にはとてもぶっちゃけられないし
会社終わる時間まで潰さなきゃな…
あーいつ死のう。明日死のうかな。
という、切羽詰った状況を抱える御仁なのだろうか。


しかし、加治郎さんとも
お上り客御用達レストラン「じゅらく」にて
”うえののまちのふしぎ”についてしばし談義したり
したのだけれど、
この街には、確かに現実に敗北した者を惹きつけるような、
暖かく包み込んでしまうようなオーラがあると思われます。
「それでいいんだよ」という甘美な囁きにも似た…
負の癒しオーラとでも言いましょうか。
かく言うこの私も浪人中、眼前に迫る受験日を前にして
勉強に手を付けずにいた時、
背を焦がすような自責の念に押されては
御茶ノ水から上野公園まで足早に歩を進め、
何となく癒されていたものです。
あ、この心地よさはヤバイな、と思いつつ。
(拙作『遠くで飛行機の音は…』のインスピレーションは
ここから戴きました)


まあ、救いのない状況に陥ったアナタは
ぜひ騙されたと思って一度上野公園に足を運んで御覧なさい。
きっとアナタを暖かく包み込んでくれることでしょう。
但しはまりすぎは禁物。


ところで、『あッ!』のバックナンバーを読み返したら
これが案外面白かった。
今ならもっと濃い内容の本が作れると思うし、
いつかまとまった時間を確保して雑誌制作、
再挑戦してみたいですね。


さらに追伸。
本日の写真はココで戴きました。
http://www.shihei.com/tokyo_001.html
著作権フリー。素晴らしく有能っぽい。