• Hound Dog Taylor/RELEASE THE HOUND(邦題:その猟犬、スライドに憑き)

初めて聴いたんですが、ゲロかっこいいですこの方々。
ハウンド・ドッグ・テイラーは60年代から70年代に掛けて
活躍していたブルース・バンド。
シカゴのインディ・レーベル「アリゲーター」から
アルバム・デビューして2枚のスタジオ盤を残すも、
75年には癌で死去してしまったとのこと。
70年代のブルース・シーンに衝撃を与えたという彼ら、
果たして一般のリスナーにはどの位認知されてるんだろう?
この圧倒的なプレイは聴かれなきゃ勿体ない。


ギター×2+ドラムというベースレス編成で、
一人はギターでベースラインをなぞるって寸法ですが、
そのギターと思えないような凶悪なぶっとさときたら。
ブリューワー・フィリップスという方が弾いてるんですが、
錆びた金属音のような・・・こんな音出してみたい。
ベースでは不可能な、フィルのところで
通常のギターバッキングを使ったりして
バンドサウンドに彩りを添えています。
うーむ、目から鱗だな。


そんで、肝心のハウンド・ドッグ・テイラーは
ボトルネック・ギターでこれまた凶悪極まるスライド奏法を
連発しまくります。
本作のあんまりな感じの邦題も聴いた後では、妙に納得。
うーん、こんな演奏してたら早死にするよな、
なんっつても圧倒的です。
何が圧倒的かって、音と演奏がです。
それ以上の説明は勘弁してください。
そんで、これをバンドサウンドにまとめあげるのが
テッド・ハーヴィーのドラム。
ハウンド・ドッグ・テイラー独特の、ラフかつ隙間のある
直情型サウンドを見事に作ってると思います。


これぞブルースの醍醐味だ〜と。
特にギター小僧には中坊にエロ本並みの刺激です。
ぜひ聴いてみて下さい。
これはアリゲーターのつい最近出た五枚目のアルバム。
未発表ライブ音源とスタジオ未発表テイクなんですが、
ほんとにこれで??という感じです。
スタジオ盤は未聴だけど、やっぱライブが彼らの本領かもなあと
勝手に推測しております。