坂本龍一/『B-2 UNIT』

juriano2004-09-25

YMOのワールドツアーのライヴアルバムに収録されてた
「riot in Lagos」という曲がもう、辛抱たまらん
かっこよさで。
で、それがYMOの曲ではなく坂本龍一のソロ曲だということを
知って、このアルバムずっと探してたんですよ。
先日運良く中古で700円でゲットできてハッピーだったんですが、
聴いてまたハッピー。
みんなこれを聴かないなんて人生楽しめてないよ。
元々ロッキンブルーズを自負する(?)ワタクシですが、
やっぱりイイもんはイイわと再認識しました。
アルバム自体は非常に無愛想で趣味的なんですが
実験精神というか挑戦心というか、音楽に対するそこはかとない
愛情に圧倒されます。


多分作品中一番キャッチーな「thatness and thereness」辺りなんか
最近のミュージシャンは見習ったらいいんじゃないか。
極端に削ぎ落とされた音色、単純なモチーフに重なってくる
金属音の心地よさ。音楽の喜びって感じですよ。
ワケわかんないことやっててもそれを支えてるのは
音楽に対するプリミティヴな純愛だから、
俺なんかにも伝わってくるものあるんだろうな。


しかし不思議なもので、YMO的だったり坂本龍一的だったりするものに
これまで全く触れていなかったかと思うとそんなことはなくて、
案外ゲームを通じてそういったものに触れている気がする。
前述のように飯野賢治YMOで人生始まったと公言している人だし、
『MOON』の開発チーム、ラブデリックのネーミングセンスも
もろYMOだし、YMOチルドレンの作ったものに触れる機会は
いつでもあったみたいです。
それをいちいち思い返してみると、ちゃんとエッセンスが
通じているように感じるからすごい。
影響の仕方では本当、理想的な形の影響を与えているんだよね。
坂本も細野も高橋もそれぞれ多少なりアイドル化されてる節が
あるとはいえ、YMOのファンはきっと後追い自殺とかしないでしょう。
彼ら自体が基本的な物事に対する接し方がとても醒めていて、
聴く方も醒めたところで聴いていられるから心地良い。
YMOチルドレンと呼ばれる人たちも、そういった中から自然に
自分と物事との相対化っていうことを学んでいったんだろうな。
YMO的なものに惹かれるのはそういった面かもしれない。