『死ぬまでにしたい10のこと』

図書館で観た。
主人公は二人の子供がいる23歳の女性。
トレーラーでの貧乏暮らしだが、夫婦仲もよく、
幸せに暮らしている。
しかしある時突然、医者から癌を宣告され、2、3ヶ月しか
生きられないことを知らされる。
彼女は死ぬまでにしたいことのリストを書き、
それを実行するうち、徐々に毎日が輝いてくる…


とても重い題材を扱いながら、深刻にならない、
軽めのタッチで描いているのが特徴的。
簡単に死を受け入れてしまうのが若干予定調和っぽいが、
基本的にこの映画は嘘がない。良い作品だと思う。


死を認識すればこそ生が活気づく、という観念を、あくまで
さらっと表現してるのが良い感触。
まあ、観る前から予想していた内容とほぼ合っていたけど、
主人公が子持ちというのは予定外だった。
車の中で一人で、娘たちの誕生日に、自分の参加できない
未来の娘たちの誕生日に送るメッセージを、テープで
吹き込んでいくシーンはやばい。涙腺緩むよ。
18歳までの分を吹き込むんだけど、「貴方ももう18歳なのね」
とかさ。やばいよ。


旦那さんがいるのに、さらりと不倫してしまう辺りも
リアルだよな。そう、女性のリアルさが強いんだなこの映画。
原作者女の人じゃないかなあ。
どんな気分で観ればいいかが結構難しいけど、
一見の価値はあるかも。


ちなみに、観た後、邦題があまりよろしくないなと思った。
原題の『My Life Without Me』という方が、圧倒的に
本質を突いている。