で。

朝は洋美の引越しの件で相当にヒートアップしていた
私ですが、それというのも向こうの親が話も全く聞こうとせずに
何事もなかったかのような態度を貫こうとしていたからで。
しかしいざ俺が向かう頃になって、ようやく書類に一応目を通して
いるとの旨を聞き、若干のクールダウン。


冷静になるにつれ、俺が興奮してしまった際に生じる
様々なマズイ状況が想像され、ここはひとつ、下手に出る
作戦に切り替えようと思った。


そしていざ対峙。
洋美の親はガタイよくも喋り方も威圧的で、まあ洋美が
なかなか意思の疎通を取れないのもなんとなく分かる。
しかし、外面は割と良いようで、意に反してまともに
話をする様子なので、興奮せずに済んだ。
俺も洋美から話を聞くだけなので、どうも突っ走りすぎて
いたらしい。正直、この親子のコミュニケーションのあり方に
相当の比重で問題があるように思われた。
いずれにせよちゃんと話をするのはこれが初めてなので、
むしろ俺がどういう人間かを知ってもらう上では悪くなかった。


で、あまりに即急な話であるし、実際立ち会っていないから
その不動産が信用できるのか分からない、やはり物件を
直に見た上でないと必要書類は用意できない、という
大変に筋の通った話を仕掛けてきたので、結局折れた。
8月末までに入居を終えないとマズイ、加えて月曜までに
書類を用意しないと先方の不動産が盆休みに入るという
日程的な制約もあり、今回の話は結局フイになってしまった。


けど、これでよかったかもしれない。
筋を通して俺が折れたんだから、次はお前が筋を通せよ、
という話であって、再度11月頃に、今度はちゃんと
段取りもして不動産にも立ち会った上で契約をする
という、一応の口約束も取れた。


I部さんには大変申し訳のないことをしたけれど、
再度相談を持ちかけさせて戴きたいという話もした。
多分、洋美が今回普通に不動産を見に行きたいから
付き合ってくれと頼んでも却下されたろう。
こういう形で強引に話を進めて本気の度合いを示せたのは
大変に建設的だったと思います。
以上。疲れました。