ヤン・シュヴァンクマイエル『アリス』
シュールレアリストでアートアニメ作家の
ヤン・シュヴァンクマイエル監督の『アリス』が
気になって仕方なかったんで観た。
原作は言わずと知れた「不思議の国のアリス」。
大学時代の児童文化研究という講義で
久々に見せられたディズニー版アリスは
フロイトやらブルトンやら通過した脳髄には
極めてユカイに映ったものです。
シュヴァンクマイエルのアリスもやはりユカイで
ありました。兎がまじキモくって悪趣味で素敵。
カメラ位置がエロイ感じなのは多分ルイス・キャロルの
視点っていうことなんでしょう。
正しい選択なんじゃないかと思います。
内容自体はアリスの観ている夢であると同時に
ルイス・キャロルの願望充足の夢でもあるという
二重構造なんだと思います。
それを観客が追体験するキモさもあるわけです。
でも僕はもっと露骨なのが観たかった気もします。
人形が出るシーンだけ突然ストップモーションアニメに
なったり、音楽に比べやたら耳障りなアテレコなど
キモい要素が満載です。
イロモノが観たい人はぜひ。