山本精一カバー・アルバム第一集。

juriano2013-01-24

山本精一の愛した50〜60年代のフォークソング
10編集めたカバーアルバム。
http://p-vine.jp/music/4297
じわじわ沁みてきて、目下ヘビロテ中です。


僕は羅針盤くらいしか聴いてないので
山本精一という人のことはよく知りませんが、
こんな、ある意味極めてパーソナルな作品を
あっけらかんと出してしまうのは
すごく素敵なことだと思う。


主にアコギを中心にストイックに
奏でられる10編の曲には打算がなくて、
とても透き通っている。


いま、特に音楽業界は著作権に対してうるさいけど、
創り手も受け手も、「創作物」というモノを
崇拝し過ぎている気がする。
誰かの個性とか自我だとかに、過剰に価値を
求めすぎのような気がする。
言いたいことも特にないくせに
オリジナルの楽曲をつくって演奏するって、
別に偉くもなんともないじゃないか。
まして、そこにぶら下がって飯を食うやつなんて
ゴミだと思います。
究極、ミュージシャンはそれで食えないほうが絶対いい。
音楽を作り上げる過程でもう対価は得てるんだから。
業界なんていっそ滅んでしまったほうがいいと思います。


そんな状況で、自分の好きなアーティストを
純粋な気持ちでコピーする、カバーするというのは
実は一番いま反骨な姿勢なんじゃないだろうか。
少なくともつまらない自我を垂れ流すよりはね。
そんなことを思った。


息をするように自然体な作品だけど、
したたかな反骨を感じさせる、
一筋縄でない作品。
そんな僕もいま羅針盤の「あたらしいひと」を
コピーしている。