FASTBACKS『The question is NO.』

juriano2005-08-04

ずっと探していたのが、JANISにすんなりあった。
POP PUNKのコーナーにあった。見るところを
間違えていたみたいだ。
ジャンルに分けて置いてもらうのは見やすいけど、
普段見ないジャンルから探すときは若干手間取る。
montgolfier brothersも同じ理由で見つからないのかも。
けど、800円ちょっとで買えたのは嬉しかった。


FASTBACKSの取っ掛かりは、グランジムーブメント映画
hype!』のサントラ収録曲「K Street」「Just Say」が
とてもよかったということだけだったんだけど、
このアルバムを聴いたら俄然好きになってしまった。


FASTBACKSのよさを何と言えば良いのか。
曲が良いとか、ボーカルが良い、ギターが良いとかいうよりも
バンドとして魅力的なのだ。
カート・ブロックの曲作りやギターは、はっきり言って
変態的だ。青春パンクなノリから急にサイケな展開をしたり、
客観的に聴くと相当オカシイ。


でも、そもそも客観性なんて音楽に求める必要があるのか。
実は、ここのところ僕自身がこれで悩んでしまって、
ちょっとしたスランプになっていた。
分かりやすい構成にしなきゃいけない、ちゃんと
聴き手をノラせるような音にしなきゃいけない、とか。


しかしよくよく考えてみれば、客観性なんて概念自体が
胡散臭いというか、あまり信用できない。
客観性を追及するなんて、聞こえはいいけど、実のところ
自分の出す音に自信がないから漠然と聴き手におもねること
なんじゃないだろうか。
正直に、偽りのない心を音に出せば、客観性なんて、
説得力なんて勝手に後から着いてくるんだ。


FASTBACKSの良いのは、とても変態的でいながら、
バンドとしてすごく求心力があることだと思う。
正直であることに対して、迷いがないのがすばらしい。
ドラマーが最後まで定まらなかったのも、恐らく
それだけ3人の意識的な繋がりが強固だったから
じゃないだろうか。
すっかり打ちのめされてしまった。