荒木経惟『天才アラーキー写真ノ方法』『天才アラーキー写真ノ時間』

juriano2005-10-23

神田本屋街でプレゼンの資料を探していたはずが
見かけて二冊購入。
プレゼンの準備をするはずがドトールで一気に読んでしまった。
どえらい素晴らしいです。
写真とか関係なく、ぜひぜひ読んでほしい。


写真は生きることと同じって言うはた易いけど、
要は人との繋がりと孤独の狭間を行き来することで、
そのエロスだかタナトスだかってのが写真にはすべて
出てしまう。
孤独と向き合うのはそれ自体は大事なことだけど
やろうとしたらっていうか、結構簡単にできるんだよ。
閉じてしまえばいいだけだから。
そこで悦に浸ってしまえば、結構満足しちゃえる。
だけどそれは人の生きる道からしたら、ずいぶん
寂しいことだと思うよ。


そこから脱してエロに行くのはとても大人なことだし
建設的なことだと思う。
人間誰かと関わってないと生きていられないし。
俺は今やっている卒論が坂口安吾で、安吾も孤独に
とりつかていた人間だから、今読むと
すごいクルんだな。


安吾の「文学のふるさと」っていう評論は未読の人は
読んでみてください。どう思うか。
俺は、人間ってあれでいいのかねって疑問を持つよ。
人はエロに行かなきゃいけないよ。
死を見つめたまま身動きがとれないってのは悲しいよ。