おやすみプンプン。

最近、浅野いにおの漫画を読み漁ってる。
おやすみプンプン」、とんでもない作品なんです。
キョーレツです。近年ない衝撃だった。
どうスゴイのか、具体的に説明するのが難しい。


主人公プンプンは小学5年生の男の子。
なんだけど、ヒヨコのような、鳥のような
簡略化されたキャラとして描かれているんです。
だけど、あくまで普通の小学5年生。
これがまず、キョーレツ。
心象表現がずーっと続いてる感じ。


このキャラの挙動がいちいちカワイイ。
絵柄だけ見たらほのぼのとした漫画を想像させる。
んだけど、内容は強烈にリアリズム。
社会派だし。家庭崩壊。
人と人の心がすれ違うところを胸をえぐるように
描いてくる。なんだろう、コレ。


「神様、神様、チンクルホイ」と唱えると
ひょっこり顔を出す暑苦しい顔の神様。
やたら狂った風に描かれている大人。
などぶっ飛んだ描写がありつつ、それでも
世界観が強固なのは、やはりプンプンが
キャラとして描かれてることも含めて
プンプンの一人称としてまとまってるから
なんだと思う。
プンプンの目を通して映った歪んだ世界。
そこに読み手は巧みに引き込まれていく。


こんな素晴らしく新しい漫画を
メインストリームの漫画家が描いてしまうことが
すごいと思う。
この人、まだ20代らしいからなあ。。。


ヤングサンデー休刊により連載ストップ状態らしいけど、
10月頃にスピリッツで連載再開らしい。よかった。
こんなスゴイ漫画だからこそ尻切れトンボで
終わったら悲しすぎる。
ある意味、今までの展開だけでとんでもない
大風呂敷敷いてるもんなあ。全く先が読めない。
雄一おじさんの恋のゆくえが気になって仕方ない。