091108The Hometownとかこ@青山bar ym。

The Hometownは二次会、パーティ等の
出張演奏も随時受け付けております。
てな訳で、先週日曜は
僕の会社同僚であるN嬢の結婚式二次会で
ガツンとバクンとライブをキメてきました。


ぜひ二次会で演奏してほしいとの由
兼ねてより言われていたのは良いのですが
あくまで「ホームタウンを演ってほしい」とのご指名。
これには悩んだ。
僕らの(というか僕の創る)音楽は
ポップネスというオブラートで包んでいるとはいえ
根底にパーソナルな情念が渦巻いている、
普通に生きている人にとって見たくない、
見る必要のない鏡を提示するような
人によっては実にはた迷惑なものであるという
自覚が創り手としてはあるのであって。
それを、いやしくも人様を祝福しようという場で
嬉々として演奏できるほどKY野郎ではないのであって。
しかもリクエストはサビで「さよなら」を連呼する
「気球の旅」。。。


ほとほと困った僕は、かじろう先生に相談したところ
出演を快諾して頂き感謝感激雨アラレ。
僕ののっぺりと押しの弱い歌では到底不可能な
パーティナンバーを後半に持ってくることで
バランスを取ることになった。
先生のゲインのかかったボーカルに、
バックはホームタウンの面々が完全サポート。
バンド冥利に尽きる最強メンバー。
うーむ、これはまさに
「かじー・ロットン&ヒズ・マジック・バンド」だ!
と個人的に命名して悦に入っていたのだが
後に「ホームタウンとかこ」でいいんじゃねえか?
というしょっぱい地点に軟着陸することに。


実際のところ、大して練習もせずに
迎えた本番当日。
僕はYシャツのインナーにTシャツを潜ませ、
ジャケットの下は黒ジーンズ、という
かなり危うい出立ちでギターを担ぎ、
披露宴会場の明治記念館へ。
演奏があるから酒は控えようと思っていたものの、
妙齢のお姉さん方が「ビールで宜しいですか」
「白ワインは如何ですか」と誘惑してくる上に
新郎新婦のご両親が瓶を片手に廻ってくるものだから
グラスをその都度干さねばならず。
調子に乗ってガスガス呑んでいたら完全に酔いました。


予定では、18時に披露宴終了、
18時30分青山一丁目駅前にて
かじろう氏・peri氏・ケースケ氏と落ち合う
(無論二次会からの参加)
はずだったのだが、案の定披露宴も時間押せ押せで遅刻。
酔いを引きずりつつダッシュ
会場まで直行。
「ヤベえ、俺こんな店初めて入るよ〜。。。」
と店のハイソ感に簡単に萎縮する我らがホームタウン。


幹事のK氏(寺島進似のいかした)に「よろしくっす」
ってことで兎も角も音出し。
ちなみにさとう君はあろうことか別バンドのライブと
Wブッキングしており、19時45分に下北沢を出て
こちらに向かい、20時30分から本番という
不安要素満載のスケジュールなのであった。
当然リハはドラム抜き。
モニタースピーカーなしではあったが
規模が規模なので大して気にはならず。
19時にリハ開始して、19時半には客入りなので
楽屋的空間に撤退。


お客さんがわさわさ入場し、がやがやと
始まっているのをよそにハーモニーを練習する僕ら。
そしてこの日、何をどう誤解してしまったのか
僕らの出演前に
ホームタウン「Primitive Dance」のPVを
上映するらしい旨聞いていた。
PVが終わるとともに本物出場、という趣向だそうで
この場合、PVが終わるとともに即座に演奏を始めないと
残尿感は必至だ。
従ってさとう君には20時半とはいわず
なるべく早めに来てドラムの調整をして頂かねばならない。


という趣旨を伝えようと、さとう君に電話する20時。
出ない。
ホームタウンは時間関係については全く信用の置けない
バンドであって、むしろいつものことでは
あるわけだが。。。
今回は、人様の結婚式二次会である上に、
進行もかなりタイトであり、時間が押すことは
あり得ない由事前に散々聞かされており、
遅刻は今日に限っては絶対にあり得ないことを
さとう君にも言ってあったので、
腎臓売ってでも間に合わせてくれるだろうと
思ってはいたが。
どうも不安だ。


20時10分頃、ようやく繋がる。
なんと「今、前のライブが終わった」とのこと。
血の気ひく。
早速タクったは良いが、どう頑張っても
20時37分にはなってしまう、とのこと。
マッジカヨ!
もうPVを流そうとしている幹事K氏と交渉。
遅らせることはあり得ないとのこと。
「曲を削ってスタート遅らせる」案もあったが、
正直この僅か20分の僕らの演奏だけのために、
高い金はたいてドラムセットとアンプを
レンタル業者に借りて、搬入している事情を
聞いているので(正直、普通に勿体ない話)
20分の枠を削ることは冗談でもあり得ないと思った。


結論。
20時半にはスタートし、前半2曲のホームタウンを
ドラムレスでやり、さとう君が間に合うようなら、
後半のカバー曲から参加。
場違いなPVが流れるも個人的には殺気立ち
それ所ではない。
僕は僕で友人の門出を晴れやかに祝福するという
義理を果たさねばならんのです。
内輪のトラブルなんか主賓にとって何の関係もない。
不穏な気配は一切表に出さず円滑にやらねばならない。


そんなドッタバタなシチュエーションで迎えた本番。
伝家の宝刀、ポーカーフェイス!!
あたかも初めから「ドラムレス」!というように。
ドラムのない「カフェのふたり」は
アヴァンギャルドさを増しており、
こんな普通の人たちが聴いている中で、
こんな違和感な音楽、どうよ??と
疑念がよぎるも。
観客の不思議そうな顔面が見えるも。
訳のわからない憤りで完璧に演奏する。
拍手が暖かいのは結婚式仕様だが救われる。
そして「気球の旅」の途中で
さとう君の姿が。
「あの野郎〜」という思いと、思惑通りに
ビートルズから参加できるタイミングで来る辺り、
なんなんだこいつは全く〜、といったところ。


もはやヤケクソのテンションで
「I Saw Her Standing There」。
その前のLIVEのテンションを引きずってるのか、
さとう君のドラムがいきなりキョーレツで、
ほとんどドラムしか聞こえず。
もう、知るか!!
この不思議そうな顔をした観客を全員ぶっ殺してやる!!
というスイッチが入り、うって変わって沸いた
会場を相手取り、燃え尽きる。
ステージがないのもあるせいか、結婚式二次会らしからぬ
会場と一体感のある実にパンクな熱気を放っていた
ような気がします。あの瞬間。
その熱気そのままに、若干の音量調整をして
「Please Please Me」を初演。
無駄なクオリティの高さに
観客は呆気に取られたのではないかと思う。
「Ob-la-di,Ob-la-da」で、最終的には
ピースフルに終了。
終わってみれば緊張感のあるいいLIVE。
疲れとともにテンションも一気にほぐれ、
最早恨みつらみもない。
「とりあえず終わってよかったよねー」と
まさしく結果オーライだ。


新郎新婦に握手をして「さあ喰って呑むぜ」と
いきまくも、最早デザートしか残っておらず悲しい。
本当にタイトな進行で、間髪入れずに
話は漠然と聴いていた独身男女ペアによるゲーム。
どんな話の流れだったかは失念したが
事前打ち合わせの際、かじろう先生の参加が
決定しており、僕は対岸の火事とばかりに
楽しみにしていた催しだ。
男女ペアで、男が手錠をされて
ガリガリ君やマシュマロ等を無理矢理
口に突っ込まれたり、ネクタイで首を締められ
身悶えするお遊戯也。
M体質のかじろう先生にはまさに
うってつけのイベントと言えましょう。
そんな事前情報が伝わっていたかいまいか、
先生とペアになった女性は見るからに
動物的にドSオーラを放っており、僕は実に高揚した。


内容は基本的に早食い対決であって、
誰が勝つかを参加外の観客が投票する
野蛮なるシステム也。
投票の紙に名前を書く。
「じゅりあーのって書いちゃえよ〜」と
言いながら名前欄に「ぺりぺり」と
書いているperiくん。


ほかの人が前で手錠されてるのに
一人だけ後ろ手でされてるかじろう先生、流石だ。
しょっぱなはガリガリ君早食い対決。
先生が張り切ってんのか、張り切られてるのか
判然としないが、実に迫力のある
ガリガリ君突っ込まれっぷり。
なんて危ない絵。
そしてほぼ一番?に喰いきり、その場に伏す(昇天)
かじろう先生。すばらしい。
続いてネクタイ早締め対決。
もちろん男は手錠されたまま
女性が締めてあげる趣向也。
先生は実に味のある無表情をなさっていた。
そして、これまたスピーディーに締められ、
かなり良いセン行ってるらしいかじろうペア。
(正直ガヤガヤし過ぎて順位がどうのとか、ワカラン)
残す決勝は、マシュマロ早食い競争。
先ほどのガリガリ君に続いてこれは酷だ。
下手を踏めば喉に詰まって窒息死する危険な遊戯。
嗚呼、やらなくて本当に良かった!!
かじろう先生の口に次から次へと突っ込まれる
マシュマロ君たち。
一杯だっつうのに容赦なく押し込みまくるS嬢。
全員、こまわり君状の顔面に変形する男たち。
阿鼻叫喚。
かなりいいセン行っていた先生だが、
ある時を境に微動だにしなくなる先生。
(後に「自分の口の容積がよく分かった」と
感慨を述べていらした)
最早ここまでか。
不思議な挙動に陥る先生を不憫に思う僕ら。
そして終了。
いや、かじろうさんは実に男前だった!
惚れ直した!と感動し
拍手喝采する手前勝手な僕ら。


そして順位に従って景品の抽選。
当然ながら僕らはかじろう氏に全員賭けていたので
誰か当たるであろうと思っていたら、
かじろう氏本人と、「ぺりぺり」君。笑
司会者混乱。
景品は確かハンカチーフだったと思う。収穫!


この後、ブロッコリートスなる代物。
独身男性がゲッツすると次に結婚するっていう
片腹痛いイベントだが、なんとあろうことか
かじろう氏がゲッツ。
今日はもう、先生のためにある日のようでした。
そして、N嬢のご母堂(ホームタウン内でファンの多い)
にコッソリ原稿依頼されていた手紙の披露。
泣きと笑いをしたたかに潜ませた流石の名文に唸る。
(かの女史は文学部出身である)


そしてお決まりのキスコールなどを
阿呆づらしてぼさっと眺め、終了。
「結婚式っていいね。。。」ぽつりと呟くperi氏。
帰ろうとしたら止められたので
楽屋に移動して、撮影してもらったLIVE映像を
ちらりと観たり。
そうしたら、最後、新郎新婦より
会費ロハってだけで充分なのに
御礼まで頂戴してしまい、予想外の状況に
うろたえる小心者の我らがホームタウン。
恐縮ひとしきり。
モルディブ、ではなくオーストラリアに
向かわれるお二人に「お気をつけて!!」と告げ、解散。


ギャラをもらってすっかりゴキゲンになり
暮れた青山を練り歩くお調子者の我らがホームタウン。
バイキングにちっともありつけずハングリーな一同、
ラーメン屋を探すも適当な店がないので、
笑笑にてプチ三次会。
懐が暖まったせいか、かつて観たことのない強気で
注文しまくるperi氏。ブレーキ掛ける一同。
先ほどの映像を観ながらチゲ鍋。
至福のひととき。
長い一日だった。
兎も角無事に終えられて良かった!!
人として正しいことをやった!と実感。


そんなゴキゲンで呑んだくれていると
あっと言う間に終電が危うくなり、
急いで勘定をしモーレツダッシュ
「ドサまわりって感じだぁ!!」と吼えるかじろう氏。
日曜の夜ってのが、実に酷ではあった。
peri氏は翌朝5時起床だったそうだが、
果たして無事に起きれたのだろうか。。。


何にせよ、ひとつ肩の荷が降りた。
年末に掛けてまだ色々と目白押しだ。
頑張っていきまっしょい。