Vincent Gallo『When』

juriano2004-11-23

なんとなく聴かずにいたけど、知らずのうちに最近聴いているものと系統が
接近してきたので、(WARP RECORDSから出ているというのもあり)
ここにきて購入してしまいました。


率直に最高でした。
インチキ臭い言葉を選べば、とってもポエティック。
なおかつからっぽ。
というのも、改めて思ったのは、この人は情念を創作のモチベーションには
していないんだよねやっぱり。
もっと絵を描く感覚というか、詩的な心に打たれてやるんじゃない。
単純に裁けませんけど、最近は音楽に関しては情念が過剰に入り込むよりは
そっち側の方が「音」の自律性を保てるという意味で健全だと
思っているので、こういうアプローチは尊敬できます。


それにしても、『ブラウン・バニー』の観念を音で言い切っているのがスゴイ。
でも映画よかよっぽど懐が広いし、無駄がなくて良いと思う。
俺ももしソロでアルバムなんかを作ろうとしたら、結構こういう
雰囲気で、インナー空間から綺麗なものを切り出してくるような音を
まさにやりたいし、ちょっと嫉妬もします。