横山裕一『トラベル』

juriano2006-06-12

横山裕一の絵自体は、以前購入した
空気公団のコードブックにイラストが入っていて
知ってたんですが、漫画作品は読んだことがなかった。
先日ジュンク堂で試し読みできたんで、眺めたところ
簡単にはまってしまった。


台詞もなく、擬音すら一切出てこないのに最高に笑える。
主人公らしき3人が切符を買って電車に乗り、
目的地に向かうという、ただそれだけで
筋も何もないのに、とても興奮します。


子供的な視点というか、観察眼が天才的だと思います。
窓に雨だれが流れる様子をダイナミックに描いたりとか、
ミクロな題材を過剰に描く感覚が強烈にサイケデリック
次第に心地よい酩酊感が降ってきて、極彩色の
横山裕一ワールドにトラベルしてしまいます。


旅行に出たくても時間のとれない社会人の御仁には
『トラベル』を読んでインナートリップをお勧めします。
きっと素敵な体験になること請け合いです。