『火垂るの墓』

最近土日がBADに陥っていることが多くって、
人生なんてロクなモンじゃねェーわ、
どいつもこいつもぶち殺してオノレも死んでやる!と
大変不謹慎な妄想にかられる夏バテ気味のワタクシですが、
そんな自分は逃げるようにして岩波ホール
転がり込むのである。
ここ、そんなんばっかりだな。
それでやっていたのがこの映画。


結論から言うと、イデオロギー的な感情をフラットにして
観たからこそ終始不快なだけのシロモノであった。。
作品としてあまりに品がなさすぎる。
作品の底流に動かしがたい意思のようなモノが
流れていて、キャラクター造形もやたら
リアリティに乏しい。記号でしかない。
特に、親戚のオバサンの非人間的なキャラには
正直閉口した。
やたら芝居がかった演技のせいかもしれないが、
アニメ版のほうが断然深みがあったと思われる。
予定調和をただ並べるだけだったらば、果たして
こんなに日本中知っている作品をいまさら
実写化する意味がどこにあったのか、理解に苦しむ。


若干のグロ映像とチープな作りに不快になるしか
なかった僕は一層BADを抱え込んで
ボンディのカレーでようやく一息つくのであった。
無残な休日。