「シュガーマン奇跡に愛された男」
「シュガーマン奇跡に愛された男」観てきた@有楽町。
デトロイト発サイケデリックフォークSSW、
ロドリゲスのドキュメンタリー映画。
ちなみにシュガーマンとは麻薬の売人の意。
70年頃に2枚のアルバムを出すも本国アメリカでは
見向きもされなかった。
南アフリカでは大ヒットし、現地でエルビス以上に
有名になるも、情報がまるでなく全ては謎に包まれていた。
ステージ上で拳銃自殺した、だとか
オーバードーズで死んだ、だとか様々な逸話が飛び交う中
その消息を追う…という話。
ロドリゲス、聴いたことなかったですが
とにかく格好良いです。歌も生き様も。
彼は、何でもない肉体労働ですら、何か神聖な作業に
変えてしまう不思議な力があったという話に
ハッとした。
歌っていなくても歌っている。
それは音楽家としてすごく正しい態度だと思う。
で、ネタバレになるから書かないけど
奇跡的かつ奇妙に美しいストーリーなのですが、
逆に言うと、滝の数ほどいる、
素晴らしい音楽を生み出した無名の音楽家たちは
それぞれ色んな次元で、奇妙な美しいストーリーを
持っていると思う。
だから実はあまり意外性を感じなかった。
彼の家族が驚き興奮するなかで、
彼はただ淡々と穏やかだった、という話も
妙に納得がいく。
ロドリゲスの場合は偶然こうした形で
陽の目を見たけど、ことさら特別なことじゃない。
音楽の周辺には色んな奇跡が散らばっているもんだと思う。
音楽を普段聴かない人にはこういった話、
どういう風に響くのか気になる。