「シュガーマン奇跡に愛された男」

juriano2013-03-20

シュガーマン奇跡に愛された男」観てきた@有楽町。
デトロイトサイケデリックフォークSSW、
ロドリゲスのドキュメンタリー映画
ちなみにシュガーマンとは麻薬の売人の意。


70年頃に2枚のアルバムを出すも本国アメリカでは
見向きもされなかった。
南アフリカでは大ヒットし、現地でエルビス以上に
有名になるも、情報がまるでなく全ては謎に包まれていた。
ステージ上で拳銃自殺した、だとか
オーバードーズで死んだ、だとか様々な逸話が飛び交う中
その消息を追う…という話。


ロドリゲス、聴いたことなかったですが
とにかく格好良いです。歌も生き様も。
彼は、何でもない肉体労働ですら、何か神聖な作業に
変えてしまう不思議な力があったという話に
ハッとした。
歌っていなくても歌っている。
それは音楽家としてすごく正しい態度だと思う。


で、ネタバレになるから書かないけど
奇跡的かつ奇妙に美しいストーリーなのですが、
逆に言うと、滝の数ほどいる、
素晴らしい音楽を生み出した無名の音楽家たちは
それぞれ色んな次元で、奇妙な美しいストーリーを
持っていると思う。
だから実はあまり意外性を感じなかった。
彼の家族が驚き興奮するなかで、
彼はただ淡々と穏やかだった、という話も
妙に納得がいく。
ロドリゲスの場合は偶然こうした形で
陽の目を見たけど、ことさら特別なことじゃない。
音楽の周辺には色んな奇跡が散らばっているもんだと思う。
音楽を普段聴かない人にはこういった話、
どういう風に響くのか気になる。