ジョージ・オーウェル「動物農場」。

juriano2014-04-04

ジョージ・オーウェル動物農場」読了。
前に読んだ「一九八四年」は読み進めるのが
割と苦痛な作品だったけど(好きだけど)
動物農場」は形式的にはイソップ童話のような
ものなのでとても読みやすかった。
寓話の形をとった社会主義ファシズムに対する
痛烈な批判。


「一九八四年」もそうだけど、一読者としては
意図された政治批判よりも純粋に厭世的な持ち味や
人間の醜悪さを冷めた目で描いているのが好き。
きっと彼は偏屈なおっさんだったと思います。
寓話だけにリアリティという点では
キャラクターも記号的なので
この話をそのまま現実に照らして物を考えるのは
危険のような気がするけど(そんなような感想を見かけた)、
本当に芯の強い作品だと思う。


それにしても角川文庫版の装丁がひどい。
なんとかならないのか。